昨今、新聞、TVなどのメディアで「グローバル化」という言葉を頻繁に耳にするようになりました。大学の入学案内パンフレットなどを見ても、それぞれの大学が例外なく「グローバル人材の育成」を掲げています。
「グローバルになる」には、一体どうしたらいいのでしょう?真っ先に頭に浮かぶのは「外国語の取得」ではないでしょうか。「グローバルな人材=高い語学力を持つ人」というイメージが、今の日本社会に定着しており、幼児期からの外国語教育に関心の高いご両親が増えています。
ジャーナリストの池上彰さんは、「グローバルな人とは、日本の良さを自覚した上で、世界で活躍できる人」と言っておられます。この「日本の良さを自覚する」ことの一つに、「日本語の良さを自覚する」ことがあると思います。
母国語が急激に発達するのは2歳〜4歳頃。さらに「母国語を学習する力」を養うには、10歳頃までかかると言われます。この大切な時期に、外国語に接する時間が長くなると、日本語の発達自体が止まり、それまで身につけたものすら失われる可能性が高いのです。
思考力や学習力を高めるには、土台となる母国語、つまり日本語がしっかりしていることが大切。母国語がしっかりしてこそ、外国語の習得力も飛躍的に上がるのです。
日本語は、表情豊かな美しい言葉。「真のグローバル人材」になるためにもっとも必要なのは、「日本語を大切にすること」なのではないかと思うこの頃です。
2015-03-02