2021-05-17

分からないことに向き合う


 紫陽花の美しい頃となりました。近くの遊歩道の山吹の花ももうすぐ満開です。山吹の花をみるとこの歌と祖母から聞いた話を思いだします。


 七重八重花は咲けども山吹の実の一つだになきぞ悲しき


 1400年代太田道灌が狩りに行ったときに、急に雨に降られて近くの民家に行き箕を借りようとしたところ、娘が悲しそうに黙って山吹の花一枝差し出したことに腹をたてた道灌でしたが、後日、その家には、貸し出す簔がなく山吹の花を差し出したのではと言われ、自分の無学を恥じ、それ以来和歌に精進し、立派な歌人になったという話です。

 実の一つだになきぞ悲しきと言う部分を娘は簔一つだに無きぞ悲しきとかけて娘は山吹を差し出したのです。

 うちには、簔はございませんというかわりに山吹の花を差し出せるような女性になりたいと山吹の花をみると思います。

 

道灌のように、謙虚に自分の無学を認識することが、もしかすると勉強のスタートラインなのではないかとも私は思います。わからないことを自覚し、どうやったらわかるようになるか努力するのが大切だと思います。わからないこと、できないことは恥じるべきことではないと思います。自分ができないことが、できるようになる喜びを味わい、努力すればできるという自信をつけることができたら新しい課題も頑張れそうです。

 

お教室で、わからないことを見つけて、できるようになるようにじっくり、ゆっくり向き合っていければと思います。

 

子どもが十人いれば十人十色、その子の個性、実力、性格もことなります。得意なことも苦手なことも違います。できることは、好きなことが多く、さらに上手になりたくてみんな努力し上達します。反面、苦手なことは、あとで、とかできないとか敬遠しがちです。頑張ればできるという自信が自分を強くし、成長させるのではないでしょうか。

 

教えるだけではなく、大丈夫、できるようになるよと子どもを信じ温かく見守っていきたいと思っています。

 (米田)

2021-05-17

 

 

チャイルド・アイズ経堂校 Copyright 2008 All Rights Reserved Baby Blog Designed by Ipiet | All Image Presented by Tadpole's Notez